【ペット保険体験談】ケンネルコフ、外耳炎、腸炎、胃拡張、食物アレルギー。病気の多い愛犬と暮らして考えた「犬を飼う」ということ

ダックスフンドとマルチーズのミックス(マルックス)を飼っている30代女性Mさんが、愛犬の病気や誤飲・誤食で通院してペット保険を利用した時の体験談です。

実家で飼っていた犬に似ているかも。ペットショップへ通うようになり親近感。

現在の愛犬を飼うようになったきっかけは、実家にいた先代犬の影響が大きいと思います。

先代犬は、もう少しで15歳を迎える冬に肺炎にかかり、1週間の入院の後に亡くなってしまいました。
人懐っこくて、おおらかな性格のオスのゴールデンレトリバーだったのですが、その子と暮らした約15年間は家族全員が仕事や学校で忙しくて、日中はお留守番が多く、いつも寂しい思いをさせていたと思います。

先代犬が亡くなって数年後、私は結婚して実家を離れました。

現在の愛犬と出会ったのは2011年の秋でした。

何気なく立ち寄ったホームセンターのペットショップに、クリーム色の毛並み、垂れた耳、ちょっと気の弱そうな目をした、ダックスフンドとマルチーズのミックス犬のオスがいました。

全然違う犬種なのに、容姿が先代犬に似ていると思えてならず、家に帰ってからもその子が忘れられませんでした。

夫婦2人だけの生活でしたが、それでもまだまだ動物を飼う余裕なんてない……。
そんなことを思いつつ、興味がなさそうな夫も巻き込み、何度もペットショップへ見に行くようになりました。
そのうちに、子犬らしい可愛さもさることながら、親近感を感じるようになりました。
「これも何かの縁ではないか」という、なかば無理やりな理由で、その子を迎え入れることに決めたのです。

医療費が心配だったのでペット保険に加入。窓口精算と補償割合で決めました。

母からは、先代犬の動物病院の治療費がいつも高額だった(入院・手術などで軽く数十万円)と聞いていたので、犬を飼うにあたって一番心配なのは医療費でした。
ですから、ペット保険に加入することに迷いはありませんでした。
……というよりも、現在の様にペット保険が普及していなかったら、「犬を飼う」という決断は怖くてできなかったかもしれません。

そのペットショップは2種類のペット保険を扱う代理店で、店員さんがそれぞれの特徴を説明してくれました。
私は「動物病院の窓口で保険証を出すだけで精算が出来る」「加盟している病院が多い」の2点で、加入する保険を決めました。
特に窓口精算は、保険会社への請求漏れや書類をなくすなどのトラブルがなさそうで、面倒くさがりの私にはとても魅力的だったのです。
加入時、1歳未満(生後3ヶ月)で保険料は月額3,880円でしたが、かかった医療費の90%が補償されるプランがあり、とても心強かったですね。

引き渡し前に呼吸器の病気が判明。引き渡し後、さらに2回も病気に……。

諸々の契約や支払いが済み、数日後には我が家にやってくることになった、という時のことでした。
ペットショップの店頭で面会をしていると、すごく元気にじゃれてくるのですが、時折「カハッカハッ」という、変な鳴き声をするのが気になりました。
店員さんにそれをお話しすると、ちょうど翌日にお店のワンちゃんたちが健康診断で獣医さんに行く日だというので、その症状についても診ていただくようにお願いしました。

その結果、「ケンネルコフ」という呼吸器疾患にかかっていることが判明。
「変な鳴き声」と思ったのは、咳だったようです。

両手のひらに収まってしまうぐらいの小さい体にさっそくの病気ということで心配になりましたが、完治するまで引き渡しが延期になり、それから一週間後、愛犬はようやく我が家にやってきました。

しかし、ほっとしたのも束の間、保険待機期間(保険加入後、1ヶ月未満)に、2度も病気になってしまいました。

1度目は、外耳炎にかかり、初診料・検査費・処置(洗浄と投薬)・処方薬で診療費は5,500円ほどでした。
家で耳の洗浄と点耳薬を毎日継続して行うことになりました。

2度目は、粘液便(ゼリー状のうんち)が出て、食欲もなく、お腹がギュルギュル鳴るような症状が……。
便を持参して慌てて病院に駆け込んだところ、検便の結果、お腹に回虫がいることが分かりました。
駆虫薬は800円程度、検便検査は1回1,000円だったので、再診料を合わせて回の診療費は2,500円程度で、駆虫が完了するまでに2回通院したと思います。

ペットショップからは「代犬」の提案も……。この子を育てることに決めました。

この時、かかりつけに決めた動物病院の先生から「2つの病気は発症の時期を考えると引き渡す前にかかっていたはず」との指摘がありました。

それをお店に告げると、 ペットショップ側も認めて「他の犬と交換もできますがどうしますか」との提案が。
契約書には「半年以内に死亡または先天性の病気を発症した場合には代犬と交換できる」という保証があります。
しかし、先天性の病気ではないし、実際にこのように提案をされると、複雑な気持ちになりました。
こちらもお金を払って犬を手に入れたことに違いはなく、改めて、ペットショップで犬を「買う」というのがどういうことなのかを考えさせられる出来事でした。

結局、外耳炎はなかなか完治せず、その後も半年近く通院を続けました。
店とのやり取りをこれ以上長引かせたくなかったので、保険が適用されなかった期間の費用(合計1万円ほど)をペットショップに負担してもらいました。

小型犬は本当にデリケート。下痢や誤飲・誤食で何度も通院しました。

このように最初から病気ばかりだったので、子犬のうちは下痢や嘔吐をしたり、「いたずらして変なものを食べたかも(異物誤飲)」など少しでも不安になると、念のため早めに病院に連れていくようにしました。

ある日、下痢症状で病院に連れて行くと、「らせん菌、カンピロバクター菌による腸炎」と診断されました。
注射と栄養補給の皮下点滴をして、半日絶食(水もダメ)を指示され、4日分の療養食と整腸剤を処方されました。
その時の費用は保険適用前の金額が8,314円(税込)→自己負担1,510円(端数切り捨て)でした。

獣医さん曰く、カンピロバクター菌は腸内にいる悪玉菌で、免疫力低下やストレスなどの悪さをするとのこと。
免疫力を上げるにはビフィズス菌の摂取が効果的ということで、 獣医さんに勧められて、人間が飲む「ヤクルト」を毎日小さじ1杯ほど与えていたこともありました。

成犬になって免疫がつき、徐々に善玉菌が優勢になると、そうそう簡単にはお腹を壊さなくなるという話でしたが、その言葉どおり、現在(4歳)は頻繁に下痢をすることはなくなりました。

誤食で病院にかかることも数回ありました。
一度は、ぬいぐるみをいつの間にか破壊して、結構な量の綿を食べてしまったことがありました。
腸に詰まると最悪の場合は腸閉塞になることもあるので、病院でお腹を触診し、聴診器で診察していただきました。
レントゲンは撮りませんでしたが、「症状もなく、おそらく詰まってはいない」ということで、ウンチに綿が出てくるまで様子を見ました。

費用は、診察のみで特に処置がない場合、300〜1,000円ぐらいで済んだと記憶しています。
とにかく、小型犬は本当にデリケートであることを実感する日々でした。
おそらく2〜3ヶ月に一回くらいのペースで、何かしらあって病院に行っていたと思います。

2歳を過ぎ、お腹を壊すことも少なくなって油断していた頃に、突然、下痢と透明の胃液の嘔吐が始まり、閉院間際の病院に急いで連れて行ったこともありました。
便には原因となる細菌がいなかった為、「食物アレルギー」ではないか、 との診断をうけ、腸炎の時と同様、点滴をして半日絶食し、経過観察となりました。
この時も、窓口で支払った治療費は2,000円程度だったと思います。
ちなみに、アレルギーの原因となった食べ物は、数日前に与えた「豚耳」だったようです。

最悪の場合は死に至ることも。リンゴを食べていたら突然「胃拡張」に。

これまでで一番、命の危険を感じたのは「胃拡張」になった時です。

3歳の頃でしたが、その日は夫も私も仕事が休みで家にいて、2人が揃って休みの日は愛犬も嬉しそうで、いつもよりテンション高めです。

それは、リンゴを(愛犬には小さめに切って)一緒に食べている時でした。
食べている間も落ち着かないで、何だかソワソワしたりピョンピョン跳ねたり。
その様子を微笑ましく見ていたところ、急に「カッカッ」と喉に何か詰まったような声を出し始めたのです。
吐こうとしても吐けず、水をガブ飲みし、それでも落ち着かない様子で、しまいには体がブルブル震え出しました。

リンゴは好物でいつも食べているし、水も一応は飲めていたので、喉に詰まっているわけではないと思ったのですが、震えが治まる様子がなかったので、病院に連れて行きました。

獣医さんに症状を話して触診してもらったところ「胃拡張」の疑いがあるとのこと。
レントゲンを撮っていただくと、ボールみたいな「まん丸」の胃が写っていました。
獣医さんの指導のもと、改めて愛犬のみぞおちの辺りを触ると、張っているような感じが分かりました。
胃の出口に何かの拍子に異物が詰まり、その感覚に驚いた犬がパニックになって水を飲んだり息を吸い過ぎてしまうことで、胃に空気がパンパンに溜まってしまうそうです。

胃が膨張すると、お腹の中で胃が捻じれやすくなり、「胃捻転」になる恐れもあると説明を受けました。
胃捻転と言えば、最悪の場合は死に至る病気です。

胃の中の空気を抜くには、鼻から胃まで細いチューブを入れ、少しずつ抜く処置以外ないとのこと。
辛そうな治療で心配でしたが、お任せするしかありませんでした。

治療の苦痛を和らげる為、鼻の穴には目薬のような感じで垂らすタイプの部分麻酔をして下さるとのことでした。
胃の中の空気を抜く治療の間、「飼い主は外で待つように」と言われて、夫と治療が終わるのを待ちました。
いつも通りの行動だったのに、思いがけず深刻な状態に……2人で、どよーんと落ち込んでいたのを覚えています。

そして治療は無事に終わり、愛犬と対面すると、心なしかスッキリした顔をしていました。

しかし、胃の空気が抜けたからといって、まだ安心はできません。
胃の出入り口の詰まりが解消しなかった場合は、改めて開腹手術で異物を取り除く必要があると説明されました。

入院はせず、自宅で一晩の絶食と静養。
翌朝一番の診察で、レントゲンを撮ってもらうと、幸いにもちゃんと消化できていたので、事なきを得ました。
その際の診療費は、1日目(レントゲン・空気を抜く処置)は10,085円、2日目(レントゲン、整腸剤)は5,398円でした。(いずれも3割自己負担)

飼い主の義務と「犬を飼う」ということについて。

胃拡張を起こして以来、現在に至るまでの1年間は、これといった大病はありません。
我が家には子供がおらず、愛犬を子供のように溺愛しているので、些細な症状でも心配になってしまいます。
ですから、ペット保険のない生活は考えられません。

犬は子供とは違い、私たちより先に死ぬことも分かっていますし、どんなに辛くても「最期を看取る」ことが、飼い主としての義務だと思います。

糸井重里さんは犬を飼うことについて、このように表現しています。

犬というのは“犬の形をした愛”であるということ。
仔犬のときはちょっとうるさいくらいの激しくてきびきびした愛。飛びついてじゃれてきてさ。
じゃあ寝ようか、ってベッドで一緒に眠る愛もあれば、ちょっと留守番を頼んで、いいですよ、なんて愛もある。
そうやって一緒に過ごして老いていく中で経てきた時間というものを愛おしむんでしょうね

我が家の愛犬も、もうすぐ5歳になります。

物わかりが良くなり、昔の様にいたずらをしなくなったことが寂しくなったりもします。

一緒にいられる時間に限りはありますが、穏やかな暮らしが出来るだけ長く続くように、健康には気をつけてあげたいと思っています。

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