DCC動物病院 藤枝中央（旧：本間獣医科医院）

事実を記録として書き留めます

8歳半になる高齢ウサギの左前足に骨折の疑いがあったのでこちらで診察を受けました。状態としては左前足が地面に付けない状態です。先生が左前足を触診し「これは骨折してるね。」と仰り、その後レントゲンを撮るためにケージからウサギを抱えてレントゲン室へ向かいました。その時までは確かに左前足以外は至って正常でし...

8歳半になる高齢ウサギの左前足に骨折の疑いがあったのでこちらで診察を受けました。状態としては左前足が地面に付けない状態です。先生が左前足を触診し「これは骨折してるね。」と仰り、その後レントゲンを撮るためにケージからウサギを抱えてレントゲン室へ向かいました。その時までは確かに左前足以外は至って正常でした。が・・その後レントゲン室からケージに戻されたウサギを見て私は目を疑いました。右前足がとんでもない方向にひん曲がっていたのです。そして先生はレントゲン画像を見ながらこう仰りました。「右前足が完全に折れてますね。」と。「え、いや・・僕が診てもらおうと思ったのは左前足の事なんですが？何で右前足が折れてるんですか？」そう言うと先生は小声で「あれ・・右じゃなかったけか・・左だったっけ・・」「でも完全に折れてるのは右だよな・・」と言っていました。私も動揺していたため深く突っ込みきれずレントゲン室でいったい何が起きたのかはっきりわかりませんでした。結局、左前足はレントゲン写真上で判る明らかな骨折は見られず右前足は完全な骨折という結果になってしまいました。

その後ウサギは両前足が使えないことから体のあちこちに歪みが生じ衰弱し、約3週間後に一生を終えました。あの時、ウサギが骨折したような素振りを見せた時、違う選択肢を採っていればなあと思うと悔やまれます。